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ホキ美術館建築探訪セミナー・・・LEDによる照明計画

先般訪れたホキ美術館で、『建物探検セミナー』がありましたので、参加しました。

写実絵画専門の美術館として話題となっていますが、また建築のデザインも注目されています。

設計は日建設計、担当者が自ら、コンセプトや設計のポイント、またこだわり部分、そして、オーナーや画家の方たちとのやり取りなど、実際の空間を見ながら説明してくださいました。


建築は美しいデザインです。


大変緻密な写実絵画を展示するために、極力空間をシンプルに、また必要な機能を目立たないように収めることに注力しています。

・観る、観賞するということを目的とし、例えば、大きな作品は距離をとって観れるよう、また小さな作品は近くで見れるよう空間がウェーブしています。

・ここはピクチャーレールがありません。一部構造体にスチールを用い、その構造体表しで仕上げた階はマグネットを使用し、自由に展示替えなどができるようになっています。
ちなみにRC造りの階は同デザインの壁掛けフックでした。でも確かにピクチャーレールがないとすっきりします。

・床/壁/天井はアイボリーで統一、地下2階部分は、チャコールで統一し、写実の繊細性を損なわないようなカーラーコーディネートです。

塗装仕上げの壁が外光を柔らかく反射し、写実絵画を引き立てています。

・しかしながら、各階ごとに、光の導入の仕方や天井高などに変化を持たせ、空間に変化とリズムを構成してして、その流れの中で、作品を楽しむことが配慮されています。

・私がもう一つ、いいと思いましたのが、床材です。美術館を歩きますと本当に疲れるのですが、ここは大変ソフトな感触で、疲れ方が違います。

材料は、陸上競技場や、ゴルフ場、また遊具の下などに用いられている、ゴムチップ舗装・・・マスターズウォーク・・・を使用、オリジナルカラーでの対応だそうです。

・この建築での一番の関心事が、天井/照明でした。
照明を全てφ64㎜のユニバーサルダウンライトで統一しています。すべてLEDです。全部で7300個の照明を使用しているとのこと、まるで銀河のようです。

そのデザインに同化するように、必要機能ながら見せたくない、空調やスピーカーなどを配置しています。

ちなみに、壁の手すりやサイン、天井の下がり壁なども、面に同化させたデザインで美しく一体化させています。

・照明計画については、当初ハロゲンも併用を考えていたそうですが、LEDの前に出る光、また色温度の調節による演色性・・・2700ケルビン及び3000ケルビンの2タイプの使い分け・・・の効果によってハロゲンは使わなくとも十分な効果を表現することが出来ています。

写実絵画は、言い換えれば光の絵画です。光によって対象物を表現しています。現代の写実絵画は、光をディフォルメして印象性をアピールした絵画が多い中で、一枚の絵画を多灯によってクローズアップする表現方法は、大変新鮮な印象を持ちました。

この照明計画については、照明の専門家にによる詳しいレポートがありますので、ご紹介します。
大変丁寧なレポートで参考になります。

光のデザインレポート【岡本 賢】カスタムライティング 照明器具から照明装置へ 「ホキ美術館」
2011年03月07日>>>http://www.shopbiz.jp/lf/column/cat414/77502.html

セミナー参加者のなかにも、照明の専門家らしき方々が目立ち、その関心度が強く窺われました。

大変具象性が高く情緒的な絵画と、それを展示するモダンでシンプルな建築空間のコントラストが印象的なデザインでした。


人気のセミナーのようで、また開催されるようですよ。

関心のある方はホキ美術館のホームページでご確認ください。
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by ico-project | 2011-07-02 15:33